山本敏典

福井県出身。京大理学部を現役で合格、卒業。その後、京府医に入り直し、途中で辞めた。
医進模試(現在は少子化にともない廃止)作成メンバー。
全統共通テストマーク模試作成チーフ。
黒本(河合塾出版のセンター及び共通テストの過去問集)の解答を執筆されている。
MEPLOにも出講。
知名度がそれほど高くないがその実力を推す声は超トップレベル生から数学が苦手な層まで幅広い。河合塾数学講師の中でも一番頭がいいのではないかと言う生徒は少なくない。一度授業を受ければ師の頭の良さをだれでもわかるだろう。
京大や阪大理系の解答速報では、長年難問を担当している。現在では阪大の担当のようだ。(2020年度は阪大理系の5番を担当)
京大理系、京大文系、医進、高2を主に教える。
十数年前から河合塾で教え始め、それまでは現役専門の塾で教えていた。
そのためか夏期講習などは現役生向けの講座を担当することが多い。
また、神戸への出講が多い。プレミアムの文系も担当している。
現代文の中崎先生が「とっしー」と呼ぶ。...一回限りの冗談なのか普段からそう呼んでいるのかは不明。

授業では先生が開発した「数学のポイント一覧表」という冊子を配って進めていく。プリントと板書を混在させて授業していく。
これは、河合塾に作ってもらったものではなく自費で作ったという。問題を解くときによくつかう手法などが書かれており、そうした手法を強く意識することで数学が苦手な人でも論理的に問題を解けるようになる。これは100以上の項目にわたるが先生はすべての項目と対応する番号まですべて覚えているようだ。数学のエッセンスが詰まった本当に素晴らしい冊子である。
他に「漸化式のタイプ一覧」や「数?積分計算テクニック分類表(c)」など自費製作のよくまとめられた冊子を配ってくれる。

最初は授業の進め方に少し戸惑う人もいるかもしれないが、やり方は理に適っていて良いと思う。
「目的と手段」を強調し、まず問題文の日本語において、数学の観点からどういったことが読み取れるかを丁寧に言ってくれる。そして、問題文の日本語から読み取れることから何の道具を使えば良いか、をしっかりと説明してくれるため、こういう時にはこれを考えてみれば良い、というのがよくわかる。

なぜその手段を選ぶのか、その手段にはどういう意味があるのかなどもかなり説明してくれる。数学ができない人、伸び悩む人には非常に良いと思う。1K、2Kでは朝田先生よりも好きだという声もある。ある年のK1の生徒が「朝田さんの授業難し過ぎるけど山本さんは丁度いい」と言って信仰していた。その後、その人は見事京大に受かっていった。正直、朝田先生はその問題の解説に終始している感があるのに対し、山本先生はその問題以外にも対応できるような視野の広い解説をなさる。
また数学ができる生徒でも初見の問題にあたるとき視野が広がるのを実感できるだろう。時間のある限り、別解等も紹介してくれる。
自身の受け持つ他のテキストの内容についても授業に支障がでないレベルで話してくれる。とても役立つ。ありがたい限りである。

一題終わった後に、その問題を軽くおさらいしてくれるのも、数学のできない人にとってはありがたい限り。
本質的なことを教えてくれる点では大竹先生や森井先生に近いところがある。

解答はとても簡潔で美しい。⇔を多用。本当に美しい。無駄がない。

ファルセットで以下のようなことを叫ぶ。
「辻褄をあわせるんやぞ。」
「危ない。何が?」
「文字の範囲は絶対注意な。」
「猫といえばキャット、キャットといえば猫」
 「場合分け 自分の条件 忘れるな  芭蕉も言った。嘘だけど」 
「似てると思ったら共通部分と異なる部分に注意。(※「部分」の発音は「ぶん」である)」
「わからないものを わかっているもので表す。」
「トラは死んで皮を残す。文字は死んで範囲を残す」
「問題を解くことが目的なのではなく問題で学ぶことが目的。」
「そうしたい気持ちはわかりますが、気持ちしかわかりません。」
「何が使えるかより大事なのは、”いつ”何が使えるかで、」
「分野なんて関係ありませんよ。いやありますけど。」
「蛇足。蛇の足。」
「愚問。愚かな問い。」
「そういう奴は数学が1ミリも分かっとらん。『え?先生酷いじゃないですか、5ミリぐらいは分かってると思いますけど。』いーや、1ミリも分かっとらん。」
「どうでもいいです。いやどうでもよくないんですけど。」
「中学生でも出来ることを間違えて京大落ちとるんやからな。」
数ヶ月すると、次に言う言葉を予想できるようになる。
数々の普通っぽい(?)が大事な名言を残す。
同じ数学科のO先生が真似している。内緒らしい。
ちなみに、少し早口。チャイムが鳴る1分前位に教室に入ってくる。「さ、はじめますよ。」
数式を展開したり微分するときは「オラァ!」と叫ぶみたい。
ちなみに何も考えずにa b cを定数とする学生のことをaは定数教に入っている人という。
x y zを変数とする学生のことも変数教に入っている人という。
本人が意図しない笑いが起こることもよくある。非常にセンスがおありである。

京都大学に思い入れがあるのか、誘導がある問題をみると「京大なら(1)は無いかもしれんぞ。」と言って注意を促す。
授業中に寝てたら目を真っ赤にさせてでも、叱ってくれる今となっては珍しい先生。

「おい、後ろから4番目の君、君や君、寝てないか。さっきから気にしていたんですよ。次やったら怒鳴られますからね。覚悟なさい。」
そうした授業中の注意喚起や叱咤激励とは裏腹に個人的な質問ではとても優しい。
どんなに基礎的なことを質問しても決して笑わず、呆れず、丁寧に答えてくださる。更に、師が担当していないテキストでも、数学に関することならなんでも答えてくれる。
「わからないことが恥なのではなくわかろうとしないのが圧倒的に恥。」ぜひこれを見ている皆さんは彼の所へ行きなさい。
もちろん勉強の相談にも親身になって乗ってくださる。
とはいうものの、彼に怒鳴られているうちが華。生温かい目をされたらもう終わりということなのかもしれない。

ネクタイピンが鮭の塩焼きやエビフライ などお茶目な一面もある。師曰く50種類あるのだとか。論文relationで検索するとおそらく本人の書いた論文が出てくる。
娘にパパちゃんと呼ばれている。娘を溺愛している、たぶん。娘と一緒にすみっこぐらしの映画を見に行ったらしい。あと幼少期の娘にマグブロックを買い与えた話を嬉々としてなさる。

「求めたい者について先々といておきなさい」
sの発音が素晴らしい。明らかに意識して話している。

入口の警備員にもさわやかに挨拶をして校舎に入る。その姿はまさに先生。

谷山 志村について熱く語ったことがある。ちなみに当の本人の語彙は志村に似ている。パイロットのミニシャーペンを愛用。
何かを始める前には「目を閉じて 息を吐き その日のテーマを思い浮かべる」といいみたい。
彼は数学的にも個人的にも、一部の人にとっても(すべてではなく一部というのが悲しいが)moral supportであった。
最終講では素晴らしい、心に染みる話をして下さる。

どうかこれ以上お疲れが出ませんように。

部分分数分解の発音がおもしろい。
「ぶるんぶんすうぶんかい」

  • 最終更新:2023-11-28 20:06:18

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